ヴェーゲーで暮らす


は、私の訪独はもう3度目です(どんだけ〜<*1>)。最初の滞在時(約5年前)は大学生だったので、知人の紹介で学生寮を借りることができました。寮といっても、日本のワンルームマンション以上の広さとしっかりした設備があって、家具や食器など生活に必要なものが完備されている快適な部屋でした。一ヶ月半の家賃が約2万円で済んだことにとても驚いたのを覚えています(でも、ユーロ以前のことですし、おそらくこれは稀な例)。
 2度目は去年。こちらは10日間の旅行だったので、各地のホテルを利用しました。この時は豪遊でした!!!メッセシーズンのフランクフルトの宿に泊まり、ミュンヘンオーベルジュに泊まり・・・生ガキ食べながらシャンパン。みたいな(笑
 そして今回。約8ヶ月の滞在を考えて最適と選んだのが、WG(ヴェーゲー)です。WG(Wohngemeinschaft)は、日本語では「住宅共同体」。こんな訳だとちょっと分かりにくいですが、いわゆるルームシェアのこと。日本でも、首都圏などではファミリータイプのマンションを何人かで借りてルームシェアする人が増えてきているようですが、それでもまだ「まったく知らない人との共同生活なんてあり得ない!」という人がほとんどだと思います。実際、出発前に生活について聞かれてルームシェアだと答えると、海外で暮らした経験がある人からは「あ、そうなんだ」程度のリアクションでしたが、そういう経験のない友達からはいくらヨーロッパでは一般的だと言ってみても、総じて「えぇええー!(信じられな〜い)」という反応が帰ってきたものでした。


 長期といっても、ずっと居るわけではない私にとって、いちから必要なものを揃えなくても生活がすぐに始められるWGはとっても合理的だし素敵な手段です。手続きしなくてもシェアメイトのおかげで着いてすぐインターネットが使えたし、どこが安い、どこが美味しいといった生活についての情報も教えてもらえるし、便利便利。と思っています。防犯や病気をした時のことを考えても、一人より誰か居てくれた方が安心です。(まぁ、それはどんな人と一緒に暮らすかによるんでしょうが・・・)


 ちなみに、ヨーロッパのWGにおいて、男女の別はあまり問題ではありません。お互いパートナーがいるけど一緒に住んでいる。という場合も珍しくないのです。私のシェアメイト(というか家主)もドイツ人の男性です。これからよく登場するであろう彼の名はOliver(オリバー)、31歳。電子音楽家で、フリーの編集の仕事もしています。彼にはもちろん恋人がいて、Anna-lisa(アナリサ)というのが彼女の名前です。Olliよりちょっとお姉さんで32歳。Anna-lisaは日本でいうところの図画工作の先生を目指して、目下「テストを控えていて、すごく大変」なのだそう。ふたりはとても親切で、日本の文化にも興味津々。ドイツ語がちんぷんかんぷんの私のために、私が居るところでは、ふたりだけの会話も英語でしてくれるという優し〜いカップルです。出逢いって偶然のものだけど、ちゃんと素敵な人たちと知り合えて仲良くなれてよかった♪もしかすると、これから何かトラブルがあるかも(!)しれないけど、心配ないんじゃないかなぁ。むしろ、これからふたりともっと仲良くなれるのが楽しみ!と今は思っています。


じゃ、どんな部屋でどう暮らしているかは、また今度ご紹介しまする。




 抹茶を点てるのにはまるOliverとAnna-lisa。Oliverは「魚の味がする」とか「リラックスして眠くなってきた」とか斬新な意見を連発して笑わせてくれます。そして、「さおりが点てた方がやはり美味しい」と冷静に分析していました。ふふふ。私もそんなに上手じゃないんだよ。と思いつつ、こんな略式茶会も楽しいです。
 昨夜のふたりは、Anna-lisaの家族との夕食会。出発前なのにおもむろにパンを食べ始めて、Anna-lisaに「これからたくさん食べなきゃいけないのに!」と怒られているOlli。そして、Anna-lisaのママからのプレゼントというシャツ(本人の趣味ではない)に着替えさせられているOlli(笑)。その様子をみていると、どこもみんな一緒ね〜と面白かったです。

<*1>まだ流行っていますか?こっちの日本人に教えています。廃れてきたら誰かちゃんと教えてくださいね・・・。