思い出したが吉日


イツに着いて一週間経ちました。おぉ、もう一週間か。早いのぉ。などとまったりビールを飲んでいたところ、ふと胸騒ぎ。(はて。私はなにか大事なことを忘れているような)と、慌てて溶けかけの脳を探ってみたところ・・・あぁ、ありましたありました。うっかり大事な手続きを忘れるところでした。
 「向こうに着いたら7日以内にしないといけないよ」と、ドイツ大使館でも申し渡されていた重要な手続き・・・“住民登録”です。ドイツでは、同じ都市に3ヶ月以上滞在する場合、住民登録局(Einwohnermeldeamt)に届出をするように決められているのです。ビザ申請時に大使館でもらった用紙には「無届けだと罰則を受けるかも。お気をつけあそばせ。」といったことが書かれています。また、この「一週間」という期限がクセもので、なんだかんだですぐに一週間なんて過ぎますが、これを過ぎると「すごく怒られる」らしい!<*1>
 出来るだけドイツ人とは良好な関係を築きたい私としては、無駄なダメージ(絶対に言い返せないのでこちらの不戦敗は決定的)は避けたいところ。なので、思い出したが吉日。やる気を出して必要書類(ネットでダウンロードできる)を揃え、家主であるOlliにもサインをもらい、まだ一週間以内!と何度も唱えながら最寄りの住民登録局へ出かけたのでした。

 結果、あんなにビビっていたわりには、実際の届出自体はすごくあっさり済んでしまい・・・待ち時間こそ長かったものの、いざ自分の番が来てみれば担当のおばちゃんは書類を見ただけでチャッチャとPC入力を済ませ、質問もなくグリグリっとサインした控え<*2>を「んっ」と差し出してくれました。5分も経たなかったんじゃないかな。その間、私の発した言葉は「ビッテ(コレお願い)」「ダンケ(どうもありがとごぜぇやす)」「チュース(ではでは、失礼いたしやす)」の3語<*3>のみ。
 ワーキングホリデービザを取得して来ながらも働く意欲はないし(我ながらすごい表現)、家やインターネットや銀行の契約なども新たにする予定がない私にとって、役所に赴かねばならない住民登録は"数少ない審査ゴト”。そんなわけで、ちょっぴり緊張気味に臨んだのですが・・・
 意外に簡単でほっとしました。怒られたりもしなくてよかったです。

 ただ、待ち時間はけっこう長かったです。日本の感覚のまま(役所は早くから始まっておるじゃろう)と思い込んで、張り切って朝の9時半頃に現地に登場<*4>したところ、「火曜日は11時から」という表示。ま、そういうことならと近所のカフェで時間を潰し<*5>、11時に戻ってインフォメーションの列に並び直しました。が、そこから手続きまで約2時間かかりました(!)ドイツ人は慣れているので整理券だけとって出掛けてしまい、おおよその検討をつけてまた戻ってきているようでしたが、既にカフェで存分に時間を潰した私はそんな気にもなれず、待合室で身の入らない読書をしておりました。
 郵便局や銀行がお昼休み<*6>をとるのは知っていましたが、役所もこんなにスローだとは驚きです。でも、幸いカフェはたくさんあるし、人をみているだけで面白いし・・・なにせ時間はたっぷりあるので、苦にならないんですけどね。


<*1> ネットで事前に収集した情報。やっぱり一週間過ぎてから行く人たち、いるみたい。私からしたらすごい強者。
<*2> 銀行口座の開設や携帯電話の申し込み等にこの控えの提示が必要。
<*3> ()内は心の声です。
<*4> 家は8時半に出発。道草しまくって10分の距離を1時間かけて到着。しかも、落書きに夢中(上の写真とか)で目的の建物を一度通り過ぎてからまた引き返したりしました。あは。

<*5> 「Monte Bianco」(イタリア語でモンブラン)というカフェ&バー。パニーニと美味しいラテマキアートに♪♪♪「かもめ食堂」ちっくな規模と雰囲気でした。
<*6> 地域によっても違うようなので、自分が住んでいるところの様子を探っておく必要がある。昨日も郵便局行きましたが、確実に開いてそうな時間帯を選んでいったにもかかわらず窓口が2つしかなくて長蛇の列でした。