しみじみまでのディスタンス


々ごはん。は、だいたい手作り。友だちからのリクエストのものを作ったり、出掛けて行った先のキッチンを借りて作ったり・・・うちで自信作ができた時は、ご近所さんに招待メールを出すこともあります。
 パンもチーズもソーセージもとっても美味しいですが、やっぱり日本人だから毎日これらばっかりを食べ続けるのは無理だなぁって思います。飽きるのとは違って、もっとこう・・・栄養摂取しやすい料理、知ってるでしょ?と身体がいう。だから、週の半分ぐらいは日本っぽいご飯を作るようにしています。醤油、味噌、柚子の香りの出汁・・・など、口にすると脳の奥の方がじんっとします。身体に流れ込んで〜心がしみじみする〜と思いながらみそ汁を啜っていたりすると、“沁みる”という字がぽっかり浮かぶ。
 さて、akadocchiさんのブログにあった“ネオぶり大根”にやられ、ぶりは手に入らないけど・・・よし、じゃあ“鶏の煮物”を作ろう!と思い立ったのが昨日。(写真には鶏の油しか写ってないやん。という突っ込みが聞こえてきそうですが・・・主役は大根ですよね、こういう場合。)ただ、このシンプルな料理、完成までにけっこうな時間と手間がかかっているんですよ!
 例えばこれと同じようなものを、日本で作ろうとしたらせいぜい1時間あればできます。出汁をとって、大根を切って、鶏肉と煮るだけ。あとは放ったらかしておけば味がまわってくれる。が、しかし!ここドイツでは、鶏肉の処理に1時間かかる。ひぇえ。日本のスーパーで売られている“唐揚げサイズに切ってあるお肉”とか“脂身がちゃんと処理してあるお肉”とか、そんな丁寧な精肉はどこにもなくて、モモ肉が欲しい時は鶏の足がまんま3本パッケージされているのを買わないとだめ。これ、羽は一応とってあるのですが、ところどころからピョッと・・・だから、まずお肉の処理<*1>から。羽が残ってないかチェックしながら、ぼきっとかって骨を折りつつ、皮を剥いでスジもとってーあ、苦手でしたか、こういう話。いや、失敬。
 でも、工夫して料理するのが私は好きなので、面倒なこともけっこう楽しんでやっています。日本食を作ろうとしているんだけども、そこでまた出会うドイツ。みたいなところも面白い。

大根って、栄養が足りてないと中に「す」ができます。もちろん、ドイツのは日本のほど見た目もきれいじゃないし、「す」もたくさん。スジっぽくて剥くのも大変。でも、味はまぁまぁ合格!これならいろんな料理に使えそうです。皮と根っこは“即席漬け”にしました。葉っぱはしばらく育てて、お雑煮の吸い口かなんかにリサイクルしようと思っています
 それにしても、作ったものを美味しく食べてもらえるってとっても嬉しいことですね。この日は“鶏の煮物”以外に“ハツの生姜煮”なんかも作っていたのですが、日本人のみならずOlli&Ana-lisaにも大好評でした。「スープの最後の一滴まで。飲み干してあったら嬉しいです」というラーメン屋さんの気持ち、分かる分かる。と、心で頷きながらの後片付け。        お料理の話は尽きないので、また分けていろいろ書いていこうと思います。
 さぁ、明日はとうとうジルベスター!ベルリン中、花火で大騒ぎ<*2>になるそうです。私は午前中は、Ana-lisaにおにぎりの講習。午後はパーティでカレー係です。みなさんも楽しいお正月を!来年もどうぞよろしく!!

全然、関係ないけど・・・大根と同じ色つながりで自慢。今年最後のターキッシュマーケットでゲットしました☆おじさんが「アイネオイロ!アイネオイロ!アリババ!アリババ!」と連呼していたのにつられて物色スタート。アリババ!は意味不明ですが(笑)、アイネオイロって、1ユーロってことです!これ、1枚170円ぐらい!!!

<*1> お肉の処理・・・お肉の話をもう少し。日本では当たり前に手に入る「薄切り肉」。これもドイツにはありません!一番薄く切られているものでも、普通にお店で買うと5センチぐらい幅があるし、骨も混じってる。ぶべ〜。どうしても薄切り肉が欲しい場合は、それを扱っているアジア食品店を探すか、自分で切るしかないんです。とっても不便〜。
<*2> 花火で大騒ぎ・・・12月になってから、すでに大きな音がよくしています。昼だろうと夜だろうとおかまいなしに鳴るからびっくりします。ジルベスターの花火は、悪魔を祓う風習だそうですが、そうとうスゴくてミサイルが降ってくるぐらいに思うそうです。耳を防いで、流れ花火に当たって燃えないように・・・見物してきます。