アントワープ散策


ントワープに来ています。出発前は引っ越し(今月から座敷童のように居候です)と仕事でバタバタ。しかもまたBVGスト!で、かなりのテンパリ具合でしたが、いろんな人の助けを借りつつどうにか全部をこなし無事に到着しました。すっごい疲れてて目の下に隈が出来てますが・・・アントワープ楽しすぎて休めない!本当に噂に違わないファッションの街で、大通りを歩いてるだけで時間が過ぎます。気付いたらスカートを試着してたりして・・・怖い。ベルリンではあんまり洋服みても欲しいと思わないのに、アントワープの素敵なディスプレイをみてると貧乏の私でも惹き付けられてしまいます。見たことないカッティングの服とか、斬新な色合わせのコーディネイトがバチィっと決まってて、本当に素敵です。

子ども服ですらこのコーディネイト。いやーん、可愛い!

 昨日はウインドウショッピングにうっかり時間を取られて、立ち寄るつもりだったところに行きそびれるところでしたが・・・バロック期のフランドルの画家ルーベンスの家アントワープ現代美術館(MuHKA)に行ってきました。ルーベンスの自邸はありえない豪華さで、昔の格差社会を目の当たりにして鳥肌が立ちました。工房にもなっていたので敷地がまず広いし、豪奢な調度品や勲章、収集してたコレクションなどが次々と・・・うぅう。スケールがでかすぎる。知らなかったけど、彼は外交官としても活躍していたそうで・・・きっとスマートなできる男だったんでしょうねぇ。ふぅ。

ルーベンス自邸、外観。スゴくにぎやかな通りに面しています。入り口は狭いけど、中はとっても広い。

ルーベンス邸の中庭。中の写真は撮れないので・・・庭は今もきちんと手入れがされていて、花がたくさん咲いていました。

藤の花が壁に。何故だか少しほっ。

 アントワープ市内はとてもこじんまりとまとまっているので、徒歩で充分回ることが出来ます。グルグル散策していると、楽しいものも次々と見つかる・・・とか言いつつ、撮った写真をごっそり消してしまった私。ちっ。やっぱりまだテンパってたか・・・とため息。こんな時はベルリンだとすかさず“シャイセー”ですが、ここは麗しのアントワープ。そんなことは言いません。気を取り直してお気に入りの”他人が記念撮影してるところを撮る”を集めながら街歩きを続けます。

 MuHKAは穀物倉庫を改装した建物。というわけで、少々外観が地味。小さな可愛らしい美術館。といった印象です。1階がベルギーの作家を中心とした所蔵コレクションの展示。中2階は子どもが遊べるスペース。3階が企画展。4階がカフェといった造り。のんびりした雰囲気で、昼寝中の人続々。日本だとすかさず起こされそうですが、そっと見守ってくれるアントワープの美術館。素敵。

 こじんまりしているおかげで、苦しまずに(時々、観すぎてうっとなることありますよねぇ。美術館って)楽しく過ごせました。特に企画展がインドの現代美術!で、これが最高!!!世界とインド、インド国内の様々な差、伝統と現代、そのえぐり方、アウトプットの仕方が超ユニーク。彫刻、絵画、インスタレーションメディアアート、いろんなジャンルの作品が展示されていましたが、メッセージがダイレクトに伝わってくる思想に満ちたもの(必ずしも悲観的でなく、プッと吹き出すような作品も)が多い。インドに行ったことがない上、写真やフィルムなどインド外の人から紹介されるインドしか見たことない私にとって“インド人が表現した”という点もインパクトがありました。“偉人の顔に落書き”誰でも経験あるこれをインドルピーのガンジーにやっちゃったAshim Purkayasthaの作品にはバカ受け!うまいこと書き足したり消したりしてガンジーの100面相が連作になっていました。ガンジー眼鏡ないとけっこう鋭い眼をしてました。あと、N.S. Harshaの作品に魅かれました。2人とも紹介されているサイトのリンクを貼ったので、興味ある方は観てみてください。今後も要チェックしたいアーティストでしたす。
 去りがたかったですが、「すみません。もう閉館なんです・・・」というわけで、退散。

 今日はこれからベルリンの友人、ベン君ご推薦のフォトミュージアムに行ってきます。その後はオランダです。また写真をたくさんアップします☆